ゴジラはなぜ怒る?
哀しき怪獣を徹底研究

文学部 人文学科

国際文化コース

菅原 秀太さん

研究内容を
30秒まとめ

ゴジラのキャラクター性に着目。
時代の変化とともに怒りの対象が縮小していると考察した。
日本の怪獣映画の原点であり、今なお新作が作り続けられている「ゴジラ』シリーズ。これまで30作品が公開されてきたが、時代の移り変わりとともに描かれるテーマは変化し、ゴジラのキャラクターも変容を遂げている。そこで菅原さんは、ゴジラのキャラクター性、中でも「怒り」に着目。ゴジラが単独で登場する映画4作品を対象に、ゴジラが何を攻撃しているかを調査し、怒りを向ける矛先について検証した。例えば、反核をテーマにした『ゴジラ』(1954年)では、核兵器や人類に対して怒りを表出しているが、東西冷戦下の『ゴジラ』(1984年)は社会、東日本大震災後に制作された『シン・ゴジラ』(2016年)では国家、最新作『ゴジラ-1.0』(2023年)では個人への怒りを示していると分析。時代が下るにつれて、怒りの対象がより小さな単位に縮小していると考察した。

3つのクセ強ポイント

  • 1

    研究テーマが「ゴジラ」一本勝負

  • 2

    映画4本を飽きるほど視聴

  • 3

    「怒り」の理由をとことん分析

なぜこの研究テーマにしたの?

中学時代にゴジラに出会って、作品の面白さに衝撃。
自分の研究では怪獣の感情にまで寄り添って考えたい。
僕はこれまで、『宇宙戦艦ヤマト』や『仁義なき戦い』など古い作品から、最新の作品まで、多くのコンテンツに触れてきました。中でも、中学時代から興味を持ち始めたのが「ゴジラ』シリーズです。ちょうど『シン・ゴジラ』が公開されるタイミングで、ストーリーの面白さ、情報密度の高さに圧倒され、過去の作品もさかのぼって見るようになりました。人文学科に入学したのも、文学に限らずエンタメ全般について幅広く学べるから。僕が所属するゼミでは、これまでに漫画『GTO』やスタジオジブリの映画、絵本作家エドワード・ゴーリーを研究する学生がいたそうです。
僕が選んだ研究テーマは、やっぱり『ゴジラ』。これまでにも「ゴジラはなぜ人間を攻撃するのか」という研究はありましたが、僕はゴジラの感情に寄り添い、もっと素朴に考えたくて。怪獣だって生き物だから、喜怒哀楽はあるはず。そこで「怒り」にフォーカスして、「ゴジラはなぜ怒るのか」をひも解くことにしました。

研究を進める中での
「激アツ」or「苦戦」エピソード

4作品をそれぞれ10回は見返してセリフまで記憶。
その結果、ゴジラに感じた儚さや哀愁。
研究を進めるにあたって、登場する怪獣がゴジラだけの映画4作品を調査対象とし、繰り返し視聴しました。ゴジラの怒りを読み解くため、「何分何秒にゴジラがこの建物を壊した」「登場人物がゴジラにこんな言葉を発した」とメモしながら各作品10回は見返したので、セリフを覚えてしまったほどです。指導教員の伊藤淑子先生から「好きなものを研究対象にするとつらくなるよ」と言われたので、あえて1本に絞らず4作品に分散させたのですが、かえって分析対象と視聴回数が増えてしまい、苦戦することになりました(笑)。
さらに、映画を見続けていると、次第にゴジラへ感情移入するようになりました。どの作品でもゴジラは人間社会に怒りを示していますが、最終的には倒される存在です。人間にメッセージを訴えることはできても、結果として自分の命を失ってしまう。そこに儚さや哀愁を感じましたし、ますますゴジラという存在が興味深くなりました。

ゼミの先生からもらった言葉

伊藤先生は英文化を専門にしつつ、文学から映像作品まで幅広い研究対象のゼミ生を受け入れています。先生が前倒しのスケジュールを組んでくださったおかげで、早めに動くことができ、ありがたかったです。執筆中も「順調だね。ただ、後半にネタが尽きないよう注意して」とアドバイスをいただき、構成を意識して論文を書くことができました。

受験生のみなさんへのメッセージ

人文学科には、どんな研究テーマも受け入れてくれる間口の広さと懐の深さがあります。過去にはふりかけの文化を研究した学生もいますし、途中で別の研究分野に興味が移った学生も。のびのび学べる環境で、ぜひ自分らしい研究テーマを見つけてください。

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